Date: 2016/09/21

子育て風景から見たデザイン1「病院の掲示物」

AND SPACEブログのほっこりポイント、パート社員の鈴木です。 現在2歳半の娘を絶賛子育て中です。母です。 私のターンは、ノウハウではありません。雑記です。 なので飛ばして読んでも損しない、1回休みみたいな感じです。 しかしながら、赤裸々にお伝えすることに尽力します。もやっとでも何でもいいので、読んだ人に何か残る事を目標に書かせていただきます。どうぞよろしくお願いします。 少し長くなりますが、最初なので鈴木の事を説明させてください。 私はきちんとしたデザインの知識はそれほどなく、経歴としては2社程デザイン部勤務の経験がありますが、AND SPACE前身のAlt-lossというデザイン事務所に出会うまでは、正直デザインのスキルは求められてきませんでした。 運良く出会い雇っていただいた矢先マタニティーに突入し、そのまま人材として育てていただいておるも、出産ブランクもあってあまり共有できるノウハウはなく、どんな内容ならこのブログにバリエーションを持たせられるだろうと考えた時、それは子育て真っ最中からの景色なのでした。 というわけで、以下、子育てをしている中で気付いたデザイン会社勤務の母からの風景の提供です。

病院に行く回数がハンパない

出産前と出産後、著しく変化した事の一つに、病院に行く回数が挙げられます。 健康体だったので、出産前には考えられなかったくらい増えました。 めっちゃ増えます。 そらもう1週間に2〜3回、症状が変われば日毎に行かないといけないのです。何なら2歳までに、うちは3回付き添い入院しました。病院にほぼ缶詰でした。 そして大小・多種多様・様々な病院に行きます。 小児科、耳鼻科、総合病院、子どもさんが持つ疾患によっては他にも皮膚科や眼科、と通わないといけないところは増えると思います。 (とは言え2歳を超えたあたりからあれっ?というくらい丈夫になってきましたから、いつまでも続く事ではないのです!安心してください!!)

「病院の掲示物」ってどのくらい読んでますか?

ファミレスに行けばメニューやポップが、高速で長時間移動すればサインや掲示物が気になる職業です。 自然と病院の掲示物に目が行きますが、気になる。とにかく気になる。 何が気になるかといえば「それは本当に読まれているのか」です。 私は職業柄読んでしまうのです。 そしてフォントは何なのか、病院が独自で作ったものなのか、市の担当課が作ったものなのか、何であろうと壁に文字の情報があれば判断したくなってしまうのです。 そして感じるのです、これあんまり読まれてないなーと。 待合室に30分いたとして、ほとんどの人が週刊誌かTVを見ている。 そしてその中にある記事や広告を読んで、眺めているのです。 誰も壁の掲示物の前に立たない。読まない。そして文字が座った位置から読める大きさじゃない。などなど。

病院の掲示物全般に欠けた「伝える」意識

そもそも、病院の掲示物が「ただそこにあればいいもの」ということであれば話は終わってしまうのですが、そこに文字がある限り、やはりそれは「誰かに向けて誰かが発信しているもの」のはずなのです。逆に不要であれば、そこにある必要はないのです。 解熱後の登園・登校・出社目安、その理由。新しい制度や予防の大切さについて。 読むとやはり大切な事が書かれているのです。診てもらう先生からの補足のような感じでしょうか。 田舎の印刷会社に勤務した時代、市の新しい医療制度についてのポスター作成の経験がありますが、「あんまり読まれないだろうけど見出しくらいは読んでもられるようにとにかくでかくしよう」と作った覚えがあります。いじれないのです。原稿ありきですもの。 かといって、病院に入った瞬間、広告ばりの主張をして気になりまくるものが貼ってある待合室もちょっと圧迫感がすごいですよね。想像したら笑えてきます。 モニターに病気の知識などを入れ流しているところがありますが、あれは良いものですね。わかりやすく知識が頭に入ってきます。 でも正直、それすらストレスなくクオリティーが高いものに会った事がほぼありません。映像制作に関しては、病院の方がやっているのかな?とすら思うものが多いです。 そして大体は、内容自体が本来掲示物で完結しないものなんですよね。掲示物内では補完しきれない内容で、それに対応する窓口が必要であったり、あったとしても窓口が遠く感じたりする。 適切な掲示物、ストレスなく伝わる掲示物って少ないように思えます。

なぜ病院の掲示物は伝える力が重視されないのか

ここは正直自分がこの会社に勤めていないと状態の把握だけで終わっていただろうなと思う部分です。広告を得意とするこの会社に勤めてやっと気づけたんですが、それは「お金に直結しないから」なんですね。 病院が伝えたい事さえ載っていれば、後は届こうが届くまいがかまわない。 だから「A4プリンターで出力できるサイズで」「市の広報物だからとりあえず貼っておく」、利用者に合わせた掲示物を作る事にコストをかけられない。 え?そんな事今気づいたの?常識だよ?っていうあなた、すごいです。 私はやっと気づきました。 掲示物の効果が数値化しにくい、恩恵の届き方が複雑でわかりにくいからなんですね。 なんでこんなにわかりにくものができてわかりにくい位置に貼ってあるんだろう、それは伝えるプロ、デザインや広告の仕事が入りにくい場所だからなんだろうなというのが私の所見です。 掲示する内容や場所を変えて効果を検証するも、日々の業務の中で次第にその検証が後回しにになっているスタッフの方も少なくないのではないでしょうか。

反して調剤薬局のイケイケ感がすごい

そしてその差が顕著でいつも面白く感じるんですが、診察後の調剤薬局、ここは広告やポップのオンパレードです。理由は簡単で、健康食品や関連商品などを販売して生き残りを図っているからなんですね。Win-Winになろうよ!感がすごいです。流行りや売れ行きで置かれる商品が変わります。買わせにきます。 もちろんそんな風に感じさせない所もあると思いますが、それはそうしなくても生き残れる所だと思います。

広告意識に長けた婦人系病院

産婦人科。 ここも「広告」や「商売」の意識が、一般的な内科の病院より高いと思います。出産数が減っている中、病院が生き残るためには「患者」ではない「利用者」の妊婦・女性に選んでもらわなければいけないのです。殿様商売が許された田舎の産院があったとしても、新しく産婦人科ができてみれば、よっぽど悪評が立ちでもしない限り軒並利用者はそちらに移るでしょう。実際私の地元にあった話です。その後古い婦人科さんはリニューアルし、診察や対応がきめ細かになったらしく立ち直ったらしいです。 そして最近通った産婦人科の中に完璧なところがありました。 待合室が完璧にカフェで、病院受付のスタッフの方がみんな白シャツ・スラックスにエプロン。おそらく「病院らしさをなくす・くつろぐ・リラックス」などがコンセプトなんじゃないかと思います。徹底していました。 待合に余計な掲示物なし、間接照明、しかしプライベート空間になるトイレには、人前では選んで読みにくい夜の生活に悩む方への商品広告が手書きであったりなど、完璧です。拍手。 しかもその産婦人科の何が一番すごいかといえばHPでした。ストレスないPC・スマホ向けのワンカラムサイト。知りたい事がストレスなく知れる。利用者を掴みにかかる力が半端なかったです。私は実際その産婦人科の新規利用者になったわけですが、そのサイトがなければ行っていなかったと思います。 動物病院や整骨院にも似た流れを感じますが、私自身利用が少ないので、断定はできません。

その掲示物、AND SPACEに依頼してみませんか?

風景提供からの営業になりましたが、このテーマのオチ、ここにたどり着いてしまいました。 その掲示物、AND SPACEに依頼してみませんか? AND SPACEは広告・情報で問題を解決するプロです。正直私は見たい、「この掲示物…スキがねぇ…!」という病院の掲示物を。これは私のわがままなのです。しかしながら、こういった事の意識の底上げってパニオニアが必要だと思うんですよね。 気づけば、先頭と後方、そこには大きな差が生まれていると思います。 作る事だけが解決ではないのです。作る以外の解決方法があれば、躊躇なくそれを提案する会社です。 当記事への批判等あればどしどしお受けします。間違っていたら正してください。むしろ弊社ディレクターはじめスタッフ一同に正されそうです。こわい。 最後になりますが、「子育て中じゃなくても気づくわバーカ!」っていうご指摘、あると思います。 ゆるして。