recorder

Date: 2019/07/11

インタビュー記事のまとめ方には3つの形式がある

オウンドメディアの独自コンテンツとして、一般的になってきたインタビュー記事。
専門家の話は、そのまま書き起こすだけで質の高いコンテンツになりますし、人物名検索で一定数のアクセスも獲得できます。本人からの被リンクも獲得しやすいので、SEOコンテンツとして効果的です。
そんな、インタビュー記事ですが、一口に「インタビュー記事」といっても、そのまとめ方にはいくつかの種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、媒体のイメージや取り上げるテーマにあわせて、使い分けるようにしましょう。
また、外注ライターさんに依頼する場合、どの形式でまとめるかによって、見積り金額が違ったり、場合によってはライターさんに経験がなくて対応できなかったりということもあります。見積り・発注する際には、他のサイトから記事サンプルを探して、一緒に送ると安心です。

インタビュー記事の種類

インタビュー記事の形式には大きく分けて3種類があります。
対談形式・一人称形式・三人称形式という3種類の書き方があります。それぞれ文体や体裁が異なります。

1.対談形式

実際の取材時のやりとりに一番近い、会話型の記事になります。
取材対象者が1名だけの場合、インタビュアー(取材する側)とインタビュイー(取材される側)が交互に登場し、会話形式で話が進んでいきます。
「です・ます」調で書かれることが多いですが、あくまで会話なので堅い感じにならず、改行も多いので読みやすい記事に仕上がります。
内容によりますが、場合によっては「(笑)」を使ったり、読みにくくならない程度に方言をそのまま活かしたりもします。

対談形式の場合でも、リクルートページのように淡々と質問を投げかけるQ&A形式と、インタビュアーの発言も多めに出して会話っぽさを出すものとがあります。
後者は、インタビュアーが著名なライターだった場合などによく使われます。

■例■
― カレーマイスターになったきっかけは?

僕はもともとカレーが好きなわけでもなんでもないんです。それどころか、食にはまったく興味がありませんでした。僕にとって食事って、どうでも良いもののひとつで、毎日「今日は何を食べようか」って考える時間すら勿体ないなと思っていたんです。そこである日、「もう何も考えずに毎日カレーを食べよう」と決めて、気づけばこの3年間、1日3食カレーを食べていた、というわけです。

【メリット】

・質問と回答がはっきり分かれているため読みやすい。
・質問項目だけに目を通せば全体的な内容がわかる。
・会話文なので、リズムがあり、長い文章を読むのが苦手な人にも読んでもらいやすい。
・実際のやりとりに沿っているので、読んでいて臨場感がある。
・発言内容や口調を活かせるので、取材対象者の人柄を表現しやすい。
・テープ起こしの原文を並び替えて作っていくので、他の形式に比べて編集が容易。

【デメリット】

・会話形式なので全体的に軽めの印象になってしまいがち。特にQ&A形式の記事は、淡白な印象になりやすい。
・話し言葉を用いるため、文章が長くなる。
・伝えたい情報を詰め込みすぎると、わざとらしい感じになってしまう。
・インタビュアーの文章量が多くなりすぎると、インタビュアーが出しゃばっているような感じの文章になってしまう。

2.一人称形式(一人語り形式)

一人称形式は、取材して作成する記事ではありますが、インタビュアーは登場せず、インタビュイーが自分で語っているような形式です。いわゆる「ゴーストライティング」です。例えば、コラム記事や社長のあいさつ文をライターが取材して書く場合などが、この一人称形式の記事にあたります。
「だったらインタビュイーが自分で書けばいいのに」そう思われるかもしれませんが、自分の考えを文章にまとめるのが苦手な方は多いですし、やはりプロのライターが書く文章には力があります。
一人称形式はインタビュアーの問いかけがない分、対談形式よりも文章をコンパクトにまとめることができ、なおかつ語り口調なので、読み手に対して対談形式のような親しみやすさは与えることができます。

■例■
今でこそカレーマイスターとして活動していますが、僕はもともと食に関して何の興味もありませんでした。興味がないからこそ、「これだけを食べ続けよう。そうすれば毎日の食事を考える必要もなくなる。」そう考え、1日3食カレーを食べるようになり、気づけばこの3年間で、合計3,200種を超えるカレーを食べました。

【メリット】

・本人が語りかけているような文章なので、メッセージ性が強まる。
・人柄が出て、読み手に親近感を持たれやすい。
・対談形式よりも文章をコンパクトにまとめられる。

【デメリット】

・一人で語っているうえ、話し言葉なので文章が長くなりがち。対談形式に比べて改行も少ないので読みにくい。
・登場人物が本人だけなので、取材途中で話題が変わったときなど、文章のつなぎ・編集が難しい。

3.三人称形式(ルポ形式)

三人称形式は、インタビュアーのみが登場し、論評する形式です。新聞記事のように、取材内容に対する取材担当者の意見を反映しながら書くことができます。文体には「だ、である」調がよく使われ、堅い印象の文章が多いです。インタビュイー本人ではなく、聞き手の視点から内容を伝えるので、論理性・客観性の保たれた文章になります。
リアルさを出すために、文章中に「 」を用いて、インタビュイーの発言を引用することが多いです。

■例■
全国の有名カレー店をプロデュースしている辛 清(しん きよし)さん。辛さんの考えるカレーは、カレーの本場インドでも大人気だ。
毎回マニアックなスパイスで作られるカレーを食べ比べてみると、余程のカレー好きが作っているのだろうと想像してしまうが、辛さんが今の仕事をするようになったきっかけは、実に意外なことだった。
「もともと食に関して何の興味もなかったからこそ、カレーマイスターになれたのかもしれません」
そう語る辛さん。カレーどころか、食に対して興味がなく・・・

【メリット】

・内容に論理性・客観性があり、読み手から信用されやすい。
・文中にインタビュイーの表情や仕草を織り交ぜて伝えられるので、取材時のインタビュイーの雰囲気をよりリアルに描ける。

【デメリット】

・全体的にキツイ印象を与えてしまいがち。
・堅めの文章なので、インタビュイーの話し言葉を引用しすぎると、安っぽい感じになってしまう。
・テープ起こしの原文をそのまま使うことができず、ライター自身が文章を作成することになるので、文章力や文章構成力が求められる。

まとめ:インタビュー記事形式の選び方

お伝えしたように、インタビュー記事のまとめ方は大きく3種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
選ぶべき形式は、そのインタビューを通じて読み手に何を伝えたいのかによって違います。

ざっくりまとめると、
・取材の空気感を大切に、テンポよく軽快に伝えたいなら、対談形式。
・取材対象者のキャラクター性を伝え、親近感を与えたいなら、一人称形式。
・第三者の意見を取り入れつつ、内容に信憑性を持たせたいなら三人称形式。
を選ぶと良いでしょう。

ただし、上から順に、よりライターに文章力が求められますので、継続的に書いていく場合は、書けるライターが継続的に手配できるかどうかも含めて決めるようにしましょう。
よくわからない場合は、基本的には対談形式を選ぶのがおすすめです。
特に取材メディアを新規で立ち上げる場合などは、記事の投稿頻度も重要になってくると思いますので、他に比べて編集時間が短い対談形式をおすすめします。

佐々木

この記事を書いた人

きっちり系おしとやか美人ライターと見せかけて、実際はツッコミ気質の関西人。印刷会社の営業と取材ライターを経験後、独立。外注先を通じてAND SPACEを紹介され、現在はディレクションとコピーライティングをおこなっている。熱しやすく冷めやすいミーハータイプ。そのため、特定の分野だけ妙に詳しく、ライティングに活かしたり、活かさなかったり…。飲み歩きの毎日から身につけた社交性を武器に、人に焦点を当てた取材とコピーを得意としている。