こんにちは、東京オフィスの早乙女です。
アンドスペースでは「プロダクトコーン理論」という消費者のベネフィットを抽出し、
メッセージやコンテンツを設計するための理論を推奨しておりますが、
早乙女はこれまでの会社ではいったい何を元にアイデアを考えてたの?
って事で、ご紹介したいのが「インサイト」というものです。
で、インサイトって何?というと、
簡単に言うと人を動かす「隠れた心理」ということです。
反対に、普段から意識して言葉にできるのが、
「顕在欲求」=人が普段から意識している欲求です。
なぜ、顕在欲求から考えちゃダメなの?
という事で、大手ハンバーガーメーカーの失敗例を元に
インサイトのお話ができればと思います。
大手ハンバーガーメーカーのM社は
「どんな商品が欲しいですか?」という消費者調査を行ったところ、
「サラダを置いて欲しい」とか「ヘルシーなメニュー」などの声が寄せられた事から、
「サラダバーガー」を発売したのですが売り上げは全然上がらなかったそうです。
その後、逆に肉の量をメッチャ増やした、
「メガなんちゃらバーガー」みたいな商品を発売したところ、
なんと、大ヒットしたそうです。
「アンケートでは、ヘルシーなハンバーガーが欲しいって言ってたのに〜!!」
と、サラダバーガーの商品開発者はジタンダを踏んだに違いありませんね。
上記から消費者の本質的なM社に対する欲求は、
「分厚い食べ応えのあるハンバーガーを見せられると、がぶっとかぶりつきたくなる」
だったようです。
普段から、ダイエットや健康のことを考えている多くの人にとって、
「肉をがぶっと食べる」のは不健康で太りそう。と遠ざけているものの、
記憶に刻まれているのは、「お肉たっぷりのハンバーガーにがぶっとかぶりつきたい」
という欲求であり、あらがう事が出来ない強いパワーがあったようです。
上記の例は、商品開発における例でしたが、我々広告屋さんにとっても、
インサイトは古くから用いられてきた手法です。
広告キャンペーンとして思い出すのは、
Doveの「リアルビューティ」というキャンペーンです。
どんなアイデアだったかというと
「本当の美は人それぞれで違う。だからあるがままの自分を認めてあげよう」
というもの、その背景には、あるリサーチの結果があったそうです。
リサーチで明らかになったのは、自分を美しいと思っている女性はたった2%
(日本人はなんと0%!)しかいないということ。
世のビューティブランドはみんな「美女」を広告に使うけれど、結局どれも一緒に見える。
そんな中「みんな違っていていいんだよ!」ということをDOVEが表現したのです。
では、世の中の女性のインサイト=心を動かす「隠れた心理」
とは何だったのでしょうか??
リアルビューティキャンペーンについては、
カンヌ広告祭などもたくさん受賞しているので、
ネットでたくさん記事も出ています。
ご興味のある方は、ぜひググってみてください!
インサイトってオモロイけどムズイww
以上、早乙女でした。
早乙女
この記事を書いた人キムタクとおないの東京オフィス長老は、横須賀生まれ・横浜育ちの「Ojisama髭男dism」。キャプテン翼に憧れたサッカー少年が選んだ進路は、デザインの道。20代をデザイナーとして過ごし、その後は外資系広告代理店や制作会社のディレクターとして数多の案件に携わってきた。五十路を目前に入社したAND SPACEでは、ヴィンテージやミリタリーの服を着こなし、業界用語を巧みに散りばめながら、平身低頭の姿勢でマルチタスクをこなす。年齢とともに安定志向になりがちな自分を叱咤し、“とめさん”はまだまだバージョンUPする。