AND SPACEの谷川です。
今回はデザイナー、カメラマン、映像編集など、クリエイティブなことを商いにしているフリーランスと組織として運営しているクリエイティブ法人の費用の違いについてまとめました。
人や企業によっては逆転している部分もありますが、「ほとんどの場合」ということでご容赦ください。
本当にフリーランスの方が安いのか
僕ももともとフリーランスですが、当時は制作会社の金額を聞く度に「高っけ!」と思っていました。
正直ボッタクリとすら思っていましたが、いざ自分で組織化していくと「そりゃ高くなるわ」ということが分かりました。
高くなる理由1:税金や維持費が高くなる
法人化すると、法人税と消費税が発生しコストがあがります(フリーランスでも2年前に年商1,000万円を超えると消費税が発生しますが)。
他にも自宅でできるフリーランスと違い、事務所の家賃や水道光熱費、交通費などがかかります。
また、税理士さんや弁護士さん、社労士さんなどの費用も必要となります。
高くなる理由2:工数が増える
組織では情報共有やクオリティの並列化のために、案件の登録、見積書や請求書のチェック、データ管理など、少人数の場合では必要なかった人件費やシステム利用料などが発生します。
高くなる理由3:法人だと色々高くされる
銀行のネットバンキング使用料や各種システム利用料、アプリケーションや家賃などが、個人よりも高くされます。
高くなる理由4:ちゃんとした道具を使うようになる
組織となるとコンプライアンスが重要となるため、フリーのものを使わないようになったり、当然ながら海賊版のモノなんて絶対に使えなくなります(使っているところもあるようですが…)。
高くなる理由5:教育コストが発生する
組織の大きなメリットの一つが「安定性」です。
クオリティや速度などを安定供給する上で、採用と教育にコストをかけることが必須になります。
実はこれが結構本当に大きいです。
対応や納期、クオリティなどの安定性と、職種が複数いることによりワンストップで様々な仕事を依頼できることが組織化された制作会社のメリットですが、費用という点ではほとんどの場合フリーランスも魅力的なポイントです。
ようは使いどころです。
実際僕も予算が厳しい場合などはフリーランスの方をオススメすることも多々あります。
フリーランスでも「早い・安い・対応が良い」という方もいらっしゃるので、信頼できて仕事がパンパンじゃないフリーランスの方と出会えたら、そりゃもう崇めるように重宝するようにしましょう。
谷川
この記事を書いた人「本気でぶつかる」第一人者。17歳でロンドンへ短期留学。18歳でデザイナーを目指し制作会社に入社。次第に個人での受注が増え、23歳で起業。以降、じわじわ組織化していく。2021年に社長を退き、現在は顧問的なポジションに。座右の銘は「どうせなら全力」。株式会社デリシャステイク取締役、株式会社BOB不動産取締役、株式会社上田酒店デザイン事務所取締役、大阪総合デザイン専門学校非常勤講師を兼任。肩書が多いため胡散臭いが、会ってみるとホントに胡散臭い(がんばれ!)。