Date: 2018/02/04

「キャラクター」を考える

こんにちは。こたつよりストーブ派の足立です。

アンドスペースでは毎週水曜日、社員全員で英語の授業をしています。
英語、好きです。英語原作の本を原文で読めるとか憧れます。

「役割」をイメージさせる”口調”

前置きはさておき、本題に入っていきましょう。
私は英語の長い会話文を読んでいる時「今どちらの人が喋っているのだろう…?」と思うことが有ります。
ぶっちゃけ例文の前に人物の記名がしていなければどっちがどっちの人だかわかりません。
会話の順序から察しろよ!という話でもあるのですが、日本語の会話文を読んでいる時はこんな感覚には陥らなかったなぁ、なんでだろう。と疑問に思っていました。
理由は色々考えたのですが、辿り着いた結論をサクッと言ってしまえば”口調”のせいだと私は思いました。

例えば
「I have a pen on my right」
「I have an apple on my left」

という文章があったとします。

「私は右手にペンを持っています」
「私は左手にりんごを持っています」

足立の脳みそではその場に二人いるの?一人なの??どっちがどっちを持っているの??となってしまいます。
しかし文章を少しいじって、こう表現してみたらどうでしょう。

「私は右手にペンを持っています」
「僕は左手にりんごを持っているよ」

その場には二人いる!りんごを持ってるのは男の子だ!という印象を抱くようになりました。
誰もそんなことは言っていないのに、書いていないのに、そこまで想像が及ぶのです。
頭の中で、自然にそこにいる人物の、キャラクターを作り上げるのです。
このような”口調”のことを”役割語”というのだと、Wikipedia先生が言っていました。

役割語(やくわりご)とは、話者の特定の人物像(年齢・性別・職業・階層・時代・容姿・風貌・性格など)を想起させる特定の言葉遣いである(Wikipediaより)

なるほど、役割語
確かに「わしはもう疲れたんじゃ」と書いてあれば、最初に頭に浮かぶのは老人ですし
「私はもう疲れたのよ」と言われれば頭に浮かぶのは女性かオネエさんです。
「~じゃ」と喋るご老人にも「~のよ」と喋る女性にも実際お会いしたことはあまりないはずなのですが、そんなイメージが自然と思い浮かぶのは改めて考えれば少し不思議なものです。
なお、オネェさんに関しては足立は検証できるほどお会いしたことがないので不問とします。

 

例えばこんな”口調”

ぼんやりといろんな口調があるなぁとは思っていましたが実際どういったものがあるのでしょうか。
興味が出てきたので調べてみました。
その結果思ったのは…多い!軽く調べただけでも20種類以上もありました。方言も含めればもっと沢山です。なんてことだ、ひええ日本語。
全部紹介というのもあまりにも冗長ですから、その中から独断と偏見と足立の好みで一例を紹介させていただきます。漫画ばっかり読んでいるのがばれる感想も少し。

ですます口調

女の子男の子小学生からお爺さんまで。最も幅広く使われる口調ではないかなと思います。
丁寧な言葉遣い。真面目・しっかりしているという印象があるのかなと
広く使われてはいますが「正しく」使うのはとても難しいイメージが有ります。

~だぜ口調

少年漫画の主人公が良くしている口調(偏見)
やんちゃそう、生意気そうな印象があるなと
よく使ってそうなのは少年~青年ぐらいでしょうか。若いイメージです。

~よ口調

女性の口調。若くてしっかりもの、気の強い女性の印象がありますが後半は個人の価値観によるものが大きいかもしれません。
私としてはかっこいい女性のイメージ…憧れます、いいなぁ。

~だよ口調

優しい感じの印象の人物がよく使うイメージです。男女共によく見かけるような…
使うのは主に若い人物かな、少し幼い印象を感じます。

~だ口調

よく「である調」と呼ばれる口調だそうです。
あまり「である」で終わる使い方はしないらしいですけど。なんでこの名称なんだろう。
冷静というか、知的というか。大人!って感じのイメージが有る気がします。

っす口調

後輩か野球部男児
…いや、それ以外にもいるのでしょうけど、個人的にそのイメージが強いです。
こういうキャラクターが好きです。いいですよね後輩。
帰宅部だったので後輩いたこと無いんですけど。

ござる口調

武士とか忍者
この口調をしているだけでそのどちらかだろうな…と思います。
漫画やゲームのキャラクターなどでは結構な頻度で見かけるような。
この口調を見かける度、実際当時の武士や忍者はこの口調を使っていたのだろうかと疑問に思います。 どうなんでしょう、真実が知りたいような知りたくないような。

 

「キャラクター」を考える

調べてみてわかったのは、同じ言葉でも”口調”によって印象はだいぶ変わる。ということでした
例の多くは小説など、文章の人物が使うものですが、
普段私達が使っているものでも、「◯◯して!」と「◯◯してくれないかな?」など。
後者の方が優しい人だと思いますよね。前者の言い方ではきつい印象を受けますし、聞いている人からすれば多くの場合、怖い人だと思われてしまいます。
怒っているのはその時だけだったとしても、そういう「キャラクター」だと思われてしまいます。 ”口調”で損をしている人も少なからず居るんじゃないかなー。と思います。気をつけよう。どっちかというとそちら側だ。

以上、完全に趣味に走った足立でした。調べるの楽しかったです。

足立

この記事を書いた人

2017年に成人したてながら、家族を支える鳥取出身の家族大好き娘。なんとなくふんわりと情報系の仕事に興味があった為、デザイン専門学校にてWebデザインを専攻する。講師の谷川から、真面目ぶりが買われてスカウトされ、インターンを経験後、入社を決める。コミュニケーションに対する苦手意識はあるものの、コーディング作業は楽しく、学べる事を嬉しく思っている。実家を離れてからは、趣味のTRPGを思う存分堪能している。現在大阪総合デザイン専門学校の非常勤講師として勤務中。